ケアマネジャーの方へ

― ― 在宅生活を支える選択肢としての訪問鍼灸マッサージ ――

本ページは、在宅生活を支援する地域包括支援センター・居宅介護支援事業所の
ケアマネジャーの皆さまが、
「利用できるか相談を受けた段階」で判断の前提を整理するための参考情報として、
訪問鍼灸マッサージの制度的な位置づけと、支援判断の考え方を整理したものです。

特定の利用を勧めるものではなく、
中立的な立場での支援判断の一助となることを目的としています。

医療保険における「外出困難」の考え方

外出や通院を続けることが、ご本人の生活にとって負担になっていませんか?

一度立ち止まって考えるための選択肢の一つです。


医療保険における「外出困難」は、
歩行能力の有無のみで判断されるものではありません。

  • 通院時の安全性

  • 身体的・精神的な負担

  • 外出後の疲労や症状悪化

  • 今後も継続して通院できる現実性

といった要素を含めて、
生活全体への影響から総合的に判断される概念と考えています。

そのため、
現在外出や通院が行われている場合であっても、

  • 無理を重ねて外出している

  • 外出後に生活が崩れている

  • 今後の継続が現実的ではない

といった状況では、
在宅での医療的な関わりを検討する意義があると考えています。

訪問鍼灸マッサージは「慢性的な症状」を対象とした制度です

訪問鍼灸マッサージは、

  • 脳血管障害後遺症

  • 神経疾患

  • 寝たきり・拘縮

  • 手術後も残存する痛みやしびれ

  • 長期療養後の筋力低下・動作困難

など、慢性的な症状に対して医療保険が適用される制度です。

そのため、
一定期間の継続利用が前提となるケースも少なくありません。

「利用期間が長い」という理由だけで、
制度上、一律に中断を求められるものではありません。

医師の同意を前提とした制度です

訪問鍼灸マッサージは、
医師の同意書が必須条件であり、
医学的な必要性を前提として行われます。

施術者の判断のみで利用や継続が決まることはなく、
主治医の判断を尊重したうえで実施される医療サービスです。

当院では、
ご本人の生活背景や負担の実態を踏まえながら、
医師の同意のもと、
適切な関わり方をご相談させていただいています。

痛みや強張りの相談に、「もう一手」を考えるときに

痛みや身体の強張りについて相談を受けたとき、
評価や制度上の対応は行ったけれど、
「この先、どう支えようか」と
一度立ち止まる場面はありませんか。

そうしたときに、
介護制度の中では拾いきれない
日常の身体のつらさを、
マッサージという形で支える選択肢があります。

こんな方を思い浮かべたときに

  • 痛みや強張りの訴えが続いている方
    ・リハビリとは別に、身体がつらそうな方
    ・薬を増やすほどではないが、生活がしんどそうな方

▶︎痛みや強張りの相談に、「次の一手」を考えるときに

Q&A|リハビリ(理学療法)と併用できますか?

Q.
理学療法士(PT)によるリハビリと、
訪問鍼灸マッサージは併用できますか?

A.
はい、併用いただけます。

訪問鍼灸マッサージは、
リハビリに代わるものではなく、
痛みや筋緊張、動きにくさなど、
リハビリを行う前段階の身体的負担を軽減する関わり
として
併用されるケースも多くあります。

PTさんの訓練内容や方針を尊重しながら、
それぞれの専門性を活かした役割分担を大切にしています。

Q&A|利用を無理に継続することはありませんか?

Q.
訪問鍼灸マッサージは、
一度始めると長く続けなければならないのでしょうか?

A.
そのようなことはありません。

訪問鍼灸マッサージは、
ご本人の体調や生活状況を踏まえながら、
必要な関わり方を検討していく医療サービス
です。

症状や生活状況の変化に応じて、
医師の同意や関係職種との連携のもと、
その時点で適切な関わり方を相談しながら進めていきます。